バンダアチェと聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか。
2004年のスマトラ沖地震で甚大な津波被害を受けた街。インドネシアからの独立運動が活発で内紛の絶えない街。イスラム教の戒律が厳しい街。どこか近づきずらいイメージがあると思います。
そんなバンダアチェも、シンガポールから週末だけで観光できます。そしてイメージとは違い、とても明るい街です。今回はあまり情報の少ない、バンダアチェ旅行について書いていきたいと思います。
バンダアチェの今
バンダアチェの内紛が酷かったのは、2004年のスマトラ沖地震までです。地震後内紛は終わり、現在は平和が維持されています。なので治安上の問題はありません。
また津波被害から見事に復興を果たしています。むしろ、インドネシアの他の地方都市と比較して街は近代的です。話によると津波後、世界中から復興のための寄附金が集まったため、このように綺麗な街ができたとのことです。
ただ気をつけなければいけないのが、イスラム教の戒律がとても厳しく適用されます。男性の服装は特に問題ありませんが、女性の場合は肌の露出ができず、ヒジャブの着用が求められます。あと、お酒は禁止です。
バンダアチェへの行き方
バンダアチェはインドネシアのスマトラ島最西端に位置している街です。
飛行機が一般的です。空港が街の外れにあり、ジャカルタ、メダンから複数便飛んでいます。加えて、クアラルンプールからもエアアジア 便があります。
僕が訪れた時はバタムからも便がありましたが、2020年現在運休しているとのこと。
バンダアチェ市内の移動方法
空港から市内への移動はタクシーがおすすめ。空港バスが飛行機の到着に合わせてあるとの情報でしたが、僕は見つけられませんでした。空港から市内へは30分程です。
市内に入ったら、ベチャでの移動がオススメ。ベチャはバイクにサイドカーを連結したもの。風が気持ちよく、意外にも快適です。
ベチャはタクシーのように使えます。道端で流しのベチャを捕まえることができますし、チャーターすることもできます。見所を回るには、ベチャをチャーターして回ることをおすすめします。
市内バスはもありますが、路線は限られているし、本数も少ないため実用的ではありません。車両はインドネシアの地方都市では珍しく、冷房車です(ジャカルタのトランスジャカルタと同じ車両)。
バンダアチェの見どころ
次にバンダアチェの見どころについてご紹介します。
津波ミュージアム
津波ミュージアムは街の中心部にあり、2004年にバンダアチェで発生した津波被害状況を後世に伝えるための施設です。
津波被害の写真だけでなく、津波発生のメカニズムも学ぶことができます。
入場料は無料です。
津波に流された船1:発電船
この船は元々、バンダアチェ沖合に停泊していた発電船です。津波で流され、海から4km内陸に入った現在の場所に。この船は乗ることができ、中は簡単な博物館になっています。
この大きさの船が4kmも陸側に流されるなんて。津波の恐ろしさを感じることができます。
場所は市内中心部からベチャで10分ほど。正式名称はわかりませんが、ベチャの運転手に「Kapal yang besar(大きな船)」と言えば通じます。観光客で行くところは限られてるので、これで十分です。
おすすめはベチャをチャーターして、これから紹介する津波に流された船を一気に周りましょう。ベチャのチャーター料金はIDR 90,000 (約700円 要ネゴ)。それぞれでの滞在時間しだいですが、2時間あれば周れちゃいます。
津波に流された船2:小さな船
発電船の近くにある、津波で流された小さめの船です。この船にも中に入ることができますが、管理されていないので汚いです。さらに傾いているので注意してください。あくまで自己責任でお願いします。
この場所は「Kapal yang kecil(小さな船)」と言えばベチャの運転手に通じます。
津波に流された船3:建物の上の船
最後に紹介する船は津波で流されて、建物の上に乗ったまま展示してある船です。この船の中には入れませんが、すぐ近くに展望台が設置してあって、船を上から見ることができます。
この船は他の流された船たちと違って、市内北部の住宅街の中にあります。この場所は「Kapal yang atas(上にある船)」と言えばベチャの運転手に通じます。
Pantai Ulee Lheue
個人的に一番お気に入りの場所です。市内西部にあるビーチや埠頭エリア。公園になっていて、人がたくさん集まっています。
ここから広大なインド洋を望むことができます。スマトラ島の西北端で海の音を聞きながら、ゆっくり過ごせます。サンセットの時間には、はるか彼方に沈む夕日がとても感動的です。
市内から離れているので、ベチャで来ましょう。帰りのベチャも簡単に捕まえることができます。
バンダアチェの食事
バンダアチェと言えば、アチェ料理が有名です。市内にはたくさんアチェ料理の食堂があります。アチェ料理はインドに地理的に近いこともあり、味付けに香辛料が使われています。
ちなみに僕は辛いものが食べられません。アチェ料理も辛いものがほとんどですが、店主に辛くないものを選んでもらいました。インドネシア語で「Tidak pedas」と言えば通じます。
もしローカルの食事が合わないようであれば、KFCやピザハットが市内に何軒かあります。他にもお洒落なカフェもあるので、食事で困ることはないでしょう。
シンガポールから週末だけバンダアチェを訪れる
シンガポールから週末だけでバンダアチェを訪れられます。金曜の終業後ジャカルタへ移動し、空港付近で1泊。土曜朝便でバンダアチェ入りすると滞在時間を長く取れます。
帰りはジャカルタ経由かメダン経由がオススメ。僕はメダン経由を選択し、バンダアチェに日曜17時まで滞在することができました。メダンを20時頃出発のシルクエア便があるので、それに乗継ぐことができます。
最後に:シンガポールから週末だけで行くバンダアチェ
シンガポールからの直行便はありませんが、バンダアチェはシンガポールから週末だけで行くことができます。
バンダアチェでは津波被害の悲惨さを学ぶことができ、津波から復興した力強い街並みを見ることができます。
ぜひ行ってみませんか?
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