推薦状はMBA留学出願時の必須書類です。ですがなかなか厄介な書類でもあります。特に日系企業に勤めている人にとって上司や同僚に推薦状を依頼するのはとてもハードルの高いことです。依頼すれば近々退職することがバレてしまい、職場内での関係に少なからず影響を与えるでしょう。そのため推薦状依頼はとても慎重にやらなければいけません。今回はそんな推薦状の準備の仕方について、僕のやり方をご紹介します。
MBA推薦状を依頼する人
まずは誰に推薦状を依頼するのか考えます。通常は直属の上司に依頼するのが普通です。推薦状1枚必要なら直属の上司に、複数枚必要であれば直属の上司に加えて同僚や前上司、取引先から推薦状をもらうことになります。しかしながら、直属の上司に推薦状をもらうのはとても難しいと思います。退職までの仕事を考えると退職直前まで辞意を伝えたくないと思うのは当然です。上司の立場からしても辞意を持った部下は使いづらくなります。
たまに、社会的地位の高い人や社長に依頼した方がいいという意見に遭遇します。僕はその考えに反対です。大学側が推薦状で知りたいのは出願者の人柄です。その人がどういった人物で、周りからどのように見えているかを知りたいはずです。なので推薦者は身近な人物を選択するべきだと思います。
ということで、僕は元上司と別支店の同僚に依頼しました。
元上司にした理由は2つあります。1つ目は直属の上司との関係性は良くなかったからです。辞意を伝えたら僕に不利益を与えようとするような人格の人でした。実際に退職する際も上司とのやり取り前に労働法を調べ、全てのやり取りを書類で証拠を残す様にしました。そのくらい信頼のおけない人物でした。逆に幸運なことに元上司は人格的にとても素晴らしい人物でした。なので素直に相談し、スムーズに快諾してもらいました。
別支店の同僚にした理由は、同じオフィスだと情報がすぐに漏れてしまい、同じオフィスの同僚のモチベーションに影響を与え、迷惑をかけてしまうかなと思ったからです。そこで口が固く、とても信頼おける別支店の人に推薦状を依頼しました。
MBA推薦状を依頼するタイミング
僕は出願期限の1ヶ月前に依頼する様にしました。あまり早すぎると日程に余裕があり、後回しにされる可能性がありますし、直前だとあまりにも失礼だと思ったからです。正直これくらいで良かったと思います。
MBA推薦状の依頼の仕方
推薦状の依頼は基本的に、直接会って依頼しました。相手の負担になることを依頼するので、僕の思いも一緒に伝え、気持ちよく推薦状を書いていただく様にしました。直接会って依頼することができない場合、電話で自分の言葉で依頼しました。
依頼の仕方は人それぞれだと思いますが「感謝」と「夢」を意識して自分の言葉で伝える様にしました。これが良かったのかはわかりません。
依頼する際、きちんと期限を伝えました。「アメリカ時間の何月何日が提出期限なので、念のためこの日までに提出して欲しい」と明確に伝え、直前でフォローアップして相手が慌てて取り組むことのない様にしました。
最後に推薦状のドラフトはこちらで用意した方がいいか聞きました。自分で書きたい人もいれば推薦状を書くのに自信がない人、単純に時間がない人など人それぞれ事情が違います。英語ネイティブではない人にとって英文で推薦状を書くのは大きな負担です。推薦者の負担をできるだけ軽減できる案をこちらから提示してあげるのは重要だと思います。
MBA推薦状ドラフトの準備の仕方
推薦者が推薦状に慣れていなかったり英語が得意でない場合、推薦者からドラフトを用意して欲しいと言われる場合があります。その場合自分で用意することになりますが、できるだけその人の目線から見える自分像を意識してドラフトを書きます。わからなければ推薦者に自分について聞くことをしてください。内容の最終的な責任者は推薦者になります。その人が思ってもいないことなんて書きたくないはずです。
僕は推薦状必要枚数が1枚の大学は、ネイティブチェックを入れずに推薦者に渡しました。推薦者が日本人であれば完璧な英語は逆に不自然かなと思ったからです。逆に推薦状が複数枚必要な大学は一部ネイティブチェックを入れました。というのも僕の書いたドラフトに文法ミスやワードチョイスに偏りがあると、大学側から怪しく思われる可能性があると思ったからです。自分で作成するのはあくまでドラフトですが推薦者がそのまま提出するかもしれないので、リスクヘッジの観点からネイティブチェックを行いました。
最後に
そうして完成して推薦状を推薦者から大学に直接提出してもらいます。期日管理は当然、出願者がすべきです。必要に応じてフォローアップを行います。
推薦状はアドミッションに印象を残すというより「出願者はまともな人ですよ」と安心させる役割の方が強いと思います。なので内容に凝る必要はないと思います。ただ職場の誰かへ依頼しなければならないので慎重に進める必要があります。
皆様のMBA留学準備が効率的に行える様に応援しております。
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