今回はインドネシアスラウェシ島のタナトラジャの見どころをご紹介します。
タナトラジャはインドネシア語で「トラジャの土地」という意味。日本のガイドブックでは「タナトラジャ」と呼ばれていますが、インドネシアでは単に「トラジャ」と呼ばれていますので、本記事でも「トラジャ」で統一します。
トラジャは地方の伝統文化が今でも生活に根付いている場所です。独特の死生観が創る葬式や、岩窟墓が特徴的です。また、伝統家屋が今も立ち並び、タイムスリップしたような感覚になります。
それだけでなく、自然も楽しめます。標高1000メートルの高原に広がる棚田の風景はまさに絶景です。
そんなトラジャもシンガポールから4連休あれば行くことができます。
少し行きづらいですが、独特の雰囲気の残るトラジャ旅行に行ってみませんか。
トラジャの場所
トラジャがあるのはスラウェシ島。スラウェシ島はアルファベットの「K」の形をしたとてもユニークな島です。
スラウェシ島北部にあるマナドはダイビングの名所。そして美人が多くて有名な場所です。
スラウェシ島南部のマカッサルは海産物が美味しいグルメの街。
そして、トラジャは中央部に位置しておりマカッサルから320kmの距離です。場所はここ。
トラジャへの行き方
マカッサルを目指す
トラジャへ行くにはまずマカッサルを目指します。マカッサルは人口150万人の大都市。ジャカルタ、デンパサール(バリ)をはじめ、インドネシア各地から便があります。
国際線はスクートがシンガポールから(シルクエアより移管)、エアアジアがクアラルンプールから飛ばしています。
シンガポールからだとスクートの直行便を使うか、ジャカルタ乗り継ぎでマカッサル入りするのがおすすめです。
マカッサルからバス
マカッサルからトラジャ観光の拠点となるランテパオへはバスで移動します。所要時間は約9時間。
この区間をいろいろなバス会社が運行していますが、どの社も1日2便運行しており、朝9時頃出発か、夜9時頃出発するスケジュールです。
また、バス会社によって乗車場所が違いますので、事前に確認が必要です。
もしチケットを事前に購入していない場合は、ダヤバスターミナルに向かうことをおすすめします。理由は、複数のバスがダヤバスターミナルを経由するので、いろんなバス会社を比較できます。また、満席で購入できないリスクが低減できます。
ちなみに僕のおすすめのバス会社はマンガラトランス。とても快適でした。逆に某ガイドブックでおすすめしているリタ社はあまり良くありませんでした。
トラジャの移動手段
観光ガイド兼バイクタクシーをチャーター
トラジャの見所を周るにはバイクタクシーのチャーターが必要です。ホテルのフロントや観光案内所で依頼すると、観光ガイドのライセンスを持っているバイクタクシーを紹介してもらえます。
観光ガイドなので、トラジャ独特の葬式がどこで行われているか把握しています。というより、見ず知らずの家の葬式を観光するのに、観光ガイドなしでは気が引けますよね。
その他見所も観光ガイドに事前に伝えれば、最適なルートを考えてくれます。
徒歩
ランテパオの街を周るだけなら徒歩で移動可能です。
トラジャの見どころ
レモ
レモは岩窟墓で、岩山にたくさんのタウタウと呼ばれる人形が並んでいます。タウタウは故人の象った人形で、こうやって置くことで故人を偲んでいるそうです。
ちなみにタウタウが並ぶお墓は王族やお金持ちのもので、庶民にはタウタウは作られないそうです。
場所はランテパオから南に約10km進んだところにあります。
ロンダ
ロンダは洞窟墳墓で、岩山にできた鍾乳洞が墓穴として利用されています。実際に洞窟の中に入って、探検することもできます。
そして、ロンダでもタウタウを見ることができます。
葬式
トラジャの葬式はとても豪華。たくさんの人を集めて盛大にやるのがトラジャ式の葬式とのことです。もちろん観光客もウェルカムです。差し入れでタバコを持って行きました。
踊りや歌で楽しいだけでなく、豚や牛の生贄があったりと生と死に深く関わることができます。
葬式には故人も参加します。この人形が故人です。地元の警察官だったようです。
トラジャでは葬式は亡くなってすぐに開かず、資金が集まったら葬式を行います。今回の故人は1年前に亡くなり、1年間葬式のために資金集めをしてようやく開いた葬式とのことです。
トラジャ族にとっては死は終わりを意味するのではなく、ただの通過点。そんなトラジャの死生観を感じられました。
ベイーグレイブ
トラジャ族の文化で赤ちゃんのうちに亡くなると、木に穴を掘って埋めるそうです。この木は亡くなった赤ちゃんが眠っている木です。
自然
集落と集落の間には田園が広がります。遠くの方には山が見え、日本の田舎に似た景色を見ることが出来ます。とっても気持ちがいいです。
トラジャの名産品
トラジャはコーヒーの名産地。とてもコクがあっておいしいです。ちなみに、スターバックスでもトラジャ産のコーヒーを販売しています。
ランテパオの街には複数のコーヒー屋があり、購入してお土産にすることができます。
コーヒー農園は郊外にあるので、時間があれば訪れることもできます。
シンガポールから4連休でトラジャを訪れる
シンガポールから4連休あればトラジャを堪能できます。こんな日程になると思います。
1日目:マカッサルへ移動。夜行バスでトラジャへ
2日目:早朝トラジャ到着。トラジャ観光
3日目:トラジャ観光。 深夜バスでマカッサルへ
4日目:早朝マカッサル到着。シンガポールへ移動
夜行バスでの移動が続き、体力的に厳しいかもしれません。その場合、2日目の観光を午後からにするなど工夫をすればやりくりできると思います。
最後に:シンガポールから4連休で行くタナトラジャ
トラジャは独特の文化を楽しめる秘境のような場所です。特に死生観については深く考えさせられました。
それだけではなく、どこか懐かしい景色も堪能することができます。
行くのに少し大変ですが、ぜひ訪れてみてください。
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